「秘密基地建造ファイナルのファイナル⑥」第192回サルシカ隊がいく

投稿日: 2013年02月28日(木)09:41

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写真/フォトグラファー加納(加納準) 文/サルシカ隊長(奥田裕久)

2日目のお昼すぎとなった。
お昼はみんなでカレー。
コーヒーでひとやすみし、そして作業再開。

石焼窯の作業は順調に続いていた。
コロセアム風に円柱型で作ってきた段階を経て、いよいよ屋根の部分へとシフトしていく。
物理の法則的に考えるとここからがむずかしい。

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ここからは石焼窯班リーダーで左官屋のこやまさんがつきっきりで作業。
中谷のお父ちゃん、中村さん、もやし石黒など、関わってきた主要人物はみな石焼窯の作業へと集中する。

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こうして粘土レンガを半分に切り、徐々に回りから狭めていく。
理屈としてはわかるのだが、実際にやるとなかなかむずかしい。
人間は自然と安定するようにバランスをとるものらしい。
水平に水平になっていってしまう(笑)。

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左官屋こやまさんは窯の中に入って成形していく。
このまま窯をつくりあげていくと、こやまさんがすぽっりと入ったままになる(笑)。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ! 焼いたら骨だけになるから、そしたら取り出せますから、ガハハハハハハハハハ!」

などと、全然だいじょうぶじゃないギャグをいって笑う。

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左が大工の北山さん。
静岡から伊豆石を運ぶためだけに来てくれたのだ。
その上、作業まで手伝っていってくれる。
ありがたやありがたや。

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炉台にする伊豆石をニワ君がグラインダで研磨。
すごい音と石の粉末。

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石がつるつるになる頃には、ニワ君真っ白。
その間も粘土レンガ班はどんどんどんどん在庫をつくりつづける。

「さあ、いけ、そら、がんばれ!」

需要と供給のバランスなんぞ関係ないのだ。
ただひたすらイケイケドンドンなのである(笑)。

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窯に炉台となる伊豆石を入れる。
形も加工したのでぴったり収まるはず・・・。

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おおお、見事にはまったあ!
石の下にも粘土を敷き、周囲も粘土でうめる。
ここでまた一気に荒壁土を消費する。

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窯口も伊豆石で美しく囲む。
これで熱にも耐えられる。

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ついに角度が垂直に。
あとはレンガを側面に貼り付けて穴をふさぐだけである。

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ラストスパート!
が、そうなるとまた荒壁土が足りない!!
ああああ、もう、と言いながら、また別チームが大工のT橋の工房へと軽トラを走らせる。

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「早くしろ~、向こうの手がとまるぞ~!!」

一刻もはやく土を運び、粘土レンガをつくり、それを成形チームに渡していかねばならぬ!
この流れ作業を断ち切ってはならぬのだ!!!

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「よっしゃ~! あともうちょいとぉ!!!」

いよいよ窯の穴が塞がろうとしていた。
完成まであと少し!!!